機の音 はたのね

きものに関連する様々なことを書き残すブログです。

きもの文化ノート 本文13-4

きもの文化について自分の参考資料として私見を書いています。本文は順不同に、内容を膨らませながら書いています。参照される方はご了承の上、ご覧ください。なお、無断でのコピーや転載はご遠慮ください。追記・修正箇所は太字・下線にしています。
 
第13章 きものを着る
 第4節 着物で過ごす
  1 着崩れの直し方
    下前の裾が下がったときは、上前をめくり、下がった下前を腰紐の下に押し込みます。
    下前の衿が崩れたときは、身八つ口から左手を衿を引いて直します。
    上前の衿元が崩れたときは、おはしょりの衿先部分を引いて整えます。

    後ろ裾が落ちてきたときは、後ろのおはしょりを持ち上げ腰紐の上に引き上げます。

    着崩れたときは、安全ピンを利用するのも方法です。
  2 マナー
    車 乗るときは、後ろ向きで上前を引き、袖を持って席に腰を下ろし、頭を車に入れてから両足を浮かせて体を回して車に入ります。降りるときは、乗るときの逆に足から降ります。そのときに裾の汚れに気をつけます。車の中では帯を潰さないように浅く座ります。雨の日は濡れた車にきものが触れないように、頭をかがめて車内に入り、上前を持ち上げて乗り込みます。
    扇子 畳の上に置いて挨拶するときは、要を右に置きます。立ち姿で挨拶するときは右手で要を持ち、左手の親指を上に、他の指を下に添えて持ちます。

    上座 和室で最も上座は床の間の前です。

    ナプキン レストランなどでの食事でナプキンを使う場合、ナプキンは膝の上に置くか帯揚げの上から挟む、衿元に挟むなどします。

    手洗い 手を洗うときは水がかからないように、袂を帯に挟んでおくとよいです。

    階段 階段では上前と下前を5cmほど引き上げ、つま先から上り下りします。裾を擦らないように気をつけます。振袖のときは長い袂にも気をつけます。

    電車 吊革につかまるときは、袖が下がらないように反対側の手を袖口に添えます。

  
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文化学園服飾博物館 世界の藍展

 文化学園服飾博物館は東京都新宿区にあります。私はJR新宿駅から歩きました。徒歩で約10分の場所です。博物館は文化学園ビルの一部にあり、訪れた日は、世界の藍染めを特集していました。

 

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 展示スペースは2ヶ所に分かれており、日本を含むアジアと、ヨーロッパ周辺に分かれていました。写真撮影は禁止だったので、入口横のポスターのみ撮影しました。

 

 私は今まで天然の藍染めは日本独自のもので、他地域では化学染料を用いているとの先入観を持っていました。しかし、実際には多種の藍(植物としての)があり、染料としての作り方も各地域独特の手法がある事を知りました。とても良い経験をしたと思います。

 

きもの文化ノート 本文6-3

きもの文化について自分の参考資料として私見を書いています。本文は順不同に、内容を膨らませながら書いています。参照される方はご了承の上、ご覧ください。なお、無断でのコピーや転載はご遠慮ください。追記・修正箇所は太字・下線にしています。
 
第6章 小物類
 第3節 履物
  1 草履

    足指を通す紐状の部分が鼻緒です。足をのせる部分が台です。鼻緒の中心にあり鼻緒と台を結び付けている部分がつぼです。草履の側面は巻きです。

    礼装用の草履の色は金・銀・白で、佐賀錦やエナメル製が多くみられます。

  2 下駄
    雨下駄 白木の桐下駄は水に塗れるとシミになりやすいので、漆塗りがほどこされています。着脱できる爪皮(つまかわ)という前カバーがついています。草履用には草履全体を包むビニール製の草履カバーがあります。晴天用に比べて歯を高くして作られています。

    駒下駄 裏側には2枚の歯があり、後ろの歯の前側で鼻緒をすげてあります。

  3 足袋

    正装の時は白足袋をはきます。カジュアルな装いには柄足袋も似合います。

    足袋の留め金具であるこはぜは3~4枚が一般的です。

    一般的な足袋の素材はキャラコと呼ばれる綿織物です。

    買う時のポイントは、こはぜ留めが足首のカーブに合ってこはぜが留めやすいこと、足底の大きさやかかとがきちんと合ってずれないもの、足指の部分に指がきれいに入り曲がらないことです。

 
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きもの文化ノート 本文2-8

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第2章 染めのきもの
 第8節 その他の染め

  1 ろうけつ染め

   蝋(ろう)を使用した染色技法で、模様部分を蝋で防染し染色する伝統的な染色法です。

  2 すみ流し

   水面に墨汁を落とし,次いで油か松脂(まつやに)を落とした後,わずかに動かしてできる不規則な模様を布に写しとる技法です。

  3 注染(ちゅうせん)
   浴衣の代表的な染め方です。長さ約1メートルの型紙を生地の上に置いて防染糊を全面に塗布し、作業のたびに生地を24枚、または48枚にたたみかえして、模様が交ざらないように堰を作り、上から色ごとに染液(せんえき)を注いで染めるので、注染中形ともいいます。紺白のゆかたは「一色染め」、多色づかいのゆかたは色ごとに染める「差分け染」、数枚の型紙を用いて「差分け染」を繰り返して繊細な紋様を染める「細川染め」があります。

   注染の技法は大阪で生まれ、東京や静岡でも生産され、静岡では「浜松注染」として郷土工芸品にも指定されています。

  4 長板中形(ながいたちゅうがた)

   江戸時代から続く伝統的な浴衣の染色技法です。長い板の上に生地を貼って型紙を置き、糊置きします。浸け染のため、両面に糊置きを施します。別名「江戸中型」とも呼びます。

  5 黒染め

   黒染めには、浸染と引き染めの2つの技法があります。浸染は高温の染液の中に生地を浸し、蒸しを行わずに染める染め方です。藍で下染めした黒を藍下黒といいます。植物染料と媒染材を3回引き染して、深い黒色になる染色を三度黒と呼んでいます。
 
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きもの文化ノート 本文7-10

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第7章 歴史
 第10節 大正時代
  1 政治経済

    大正デモクラシーといわれる、大衆が自由を求め、政治運動、社会運動、労働運動が盛り上がりをみせました。

  2 文化・美術

    様々なジャンルで西洋文化が浸透していき、大衆文化が発展しました。

  3 着物
    着物 アールデコ意匠などのモダンな柄の織のきものである銘仙が流行しました。

       黒留袖が広く着られるようになりました。

       本場大島紬は絹練糸(きぬねりいと)を使うようになりました。

       なごや帯が生まれました。

    着装 外出着に、おはしょりが定着しました。

 
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きもの文化ノート 本文7-2

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第7章 歴史
 第2節 古墳時代飛鳥時代
  1 政治経済

   大化3(647)年には、「七色十三階の冠(ななしきじゅうさんかいのかん)」が施行され、冠位に合わせて色が定められていました。最上位を象徴する色は紫色です。藍草を用いて染められた、ふかきはなだとよばれた紺があります。

  2 文化・美術

   日本の刺繍は飛鳥時代に始まったと推定されます。仏画を刺繍で表現した掛け物である繍仏です。

  3 服装
   日本の衣服の原型は古墳時代に中国の呉という国から渡来したといわれています。貴族の女性は裳(も)といわれるスカートのような装いをしていました。高松塚古墳壁画西壁北側女子群像に表現されています。

   「左衽着装法」(さじんちゃくそうほう)といって、男女とも左前に衿を合わせていました。

   飛鳥時代に藍草が中国から渡来し、広く栽培され染色や薬用として使用されてきました。

  

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伝統工芸 青山スクエア

 2020年9月に東京都港区赤坂にある伝統工芸 青山スクエアに行ってきました。地下鉄青山一丁目駅から徒歩で約3分の場所、ビルの1階に伝統工芸 青山スクエアはあります。

 

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伝統工芸 青山スクエアはShop&Galleryとしてあり、訪れた日は、浪華本染めを特集していました。

 

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染織関連は一番奥のコーナーにあり、壁も使って反物や小物が展示されていました。

 

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 紬が多く紹介されていました。大島紬小千谷紬、伊那紬など。大島紬があるのは当然として、結城紬が見当たらず、村山大島があるのは少し以外でした。担当者の好みかもしれません。

 

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 鹿の子絞りの小さながま口を自分用に購入しました。きもの目当てでおとずれたのですが、他の展示品も多種多様で見ていて楽しめました。