機の音 はたのね

きものに関連する様々なことを書き残すブログです。

きもの文化ノート 本文7-5

きもの文化について自分の参考資料として私見を書いています。本文は順不同に、内容を膨らませながら書いています。参照される方はご了承の上、ご覧ください。なお、無断でのコピーや転載はご遠慮ください。追記・修正箇所は太字・下線にしています。
 
第7章 歴史
 第5節 鎌倉時代

   1 政治経済

     最初は将軍頼朝による政治が行われ、その後、執権による政治の時代となります。

   2 文化・美術

     地域的にも階層的にも拡大した時代。東大寺などの再建や、運慶、快慶による「金剛力士像」など、特徴的な彫刻が多数みられる時代です。

   3 着物
     小袖(こそで) 武家階級では、私的な場で小袖を着用しました。武家の男女が用いて表着化した小袖は次第に絞り染や摺り絵、描き絵の模様染めが施されます。上に胴服や打掛を着たため、主に覗いて見える肩や前裾に模様を施し模様小袖が完成していきます。

 
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太田記念美術館 和装男子

 太田記念美術館は東京都渋谷区にある、浮世絵を中心とした美術館です。私は地下鉄明治神宮前駅から歩きました。徒歩で1、2分の場所です。企画展の「和装男子」を観たいと思い訪れました。

 

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太田記念美術館入口

 

 展示室は3部屋でコンパクトです。展示作品数も70点程だったと思います。

 

 作品の解説が丁寧で、参考になりました。役者絵であれば、どの芝居、役者名、役名、衣装の特徴など細やかに説明されていました。

 

 浮世絵に描かれた江戸時代の男子は、役者が多いのですが女形でも、そうでなくても美しく衣装も凝っていました。市松模様など、今でも一般的に使われる模様の原点が江戸時代の歌舞伎役者というものもあります。

 

 浮世絵以外に肉筆画もあり、訪ねて良かったと思います。

 

 企画展の会期は1月28日までです。リモート展示もあるようです。興味のある方は太田記念美術館のホームページをご覧ください。

きもの文化ノート 本文2-9

きもの文化について自分の参考資料として私見を書いています。本文は順不同に、内容を膨らませながら書いています。参照される方はご了承の上、ご覧ください。なお、無断でのコピーや転載はご遠慮ください。追記・修正箇所は太字・下線にしています。
 
第2章 染めのきもの
 第9節 刺繍・金彩
  1 刺繍
   駒繍(こまぬい) 金糸や銀糸を模様の上に乗せ、別糸で縫いとじて模様を表現します。

  2 金彩

   金箔や銀箔を使用して模様をつけます。

  
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染織探訪日記 シルク博物館

 シルク博物館は神奈川県横浜市にあります。私は横浜駅からみなとみらい線に乗り、日本大通り駅から歩きました。徒歩で約3分の場所です。博物館はシルクセンターの2階にあります。

 

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入口

 訪れた日は平日の昼間で、他には親子連れ一組がありました。展示は2階と3階に分かれていて、2階には蚕の成長から繭を作り、糸を取り出し、染色して機を織るところまで詳しく説明されています。

 

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染めのいろいろ

 3階には時代に沿った衣裳が紹介されています。

 

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打掛 江戸後期

 また、人間国宝の田島比呂子の寄贈資料もありました。イベントホールでは、子ども達の蚕観察記録が「たのしいかいこの発表会」として展示されていました。

 

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たのしいかいこの発表会

 出口近くには繭を使ったクリスマス飾りがありました。

 

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繭を使ったクリスマスデコレーション

 

展示替えはあまりされてないようですが、きもの入門にはとても良い博物館です。

きもの文化ノート 本文9-5

きもの文化を体系的にまとめられた資料が見当たらないので、自分の参考資料として私見を書いています。本文は順不同に、内容を膨らませながら書いています。参照される方はご了承の上、ご覧ください。なお、無断でのコピーや転載はご遠慮ください。
追記・修正箇所は太字・下線にしています。
 
第9章 悉皆
 第5節 直し

  1 裄直し

    裄を長くしたいときには、袖幅が余分に縫い込まれていたら出し、縫込みが足りなければ袖に別布を足します。

  2 身丈直し

    身丈を長くしたいときには、内揚げがあれば出して伸ばし、内揚げが足りなければ帯下に当たる、おはしょりの内側に別布を足します。

  3 身幅直し

    身幅を広くしたい場合、余分に縫い込まれていたら出します。
  6 仕立て
    きものの形に裁った布や、解いたきものを、もとの一反の反物のように縫い合わせることを端縫い(はぬい)といいます。
 
訪問頂きありがとうございます。これをきっかけに、きものに興味を抱いていただければ幸いです。

きもの文化ノート 本文9-4

きもの文化について自分の参考資料として私見を書いています。本文は順不同に、内容を膨らませながら書いています。参照される方はご了承の上、ご覧ください。なお、無断でのコピーや転載はご遠慮ください。追記・修正箇所は太字・下線にしています。
 
第9章 悉皆
 第4節 洗い
  1 丸洗い
    丸洗いは、きものを解かずに洗う方法です。工程の最後に仕上げのプレスが行われます。

    きもののシミには水性と油性があります。汗は丸洗いで落ちにくいものです。

    絞りや色落ちしがちなものは、揮発油洗いをします。

  2 洗い張り

    きものをほどく前に、表地、八掛(裾回し)、胴裏にそれぞれ渋札(しぶふだ)をつけ、名前や日付、きものの種類などを記入して管理をします。きもの(長着)の表地は1枚の長い布を8枚に裁断してきものの形に縫ったもので、解端縫いによって、元の1枚の形に戻すことが出来ます。解き洗いは解端縫いの状態で洗います。

    洗った生地を張る方法には、伸子(しんし)と呼ばれる弓形の竹ヒゴを、反物の幅の両端に刺し、伸子張りという方法で布を張るか、昔ながらの板につける板張りがあります。

    解き洗いの後に仕立て直しができます。着る人に合わせて寸法を変える、袖付けと袖口を反対にする、上前と下前を取り換える、裾が切れたら内揚げを出す、掛け衿を裏返す、女性のきものを男性のきものに仕立て直す、などができます。

  4 しみ対応

    古いしみの場合は、しみを隠す方法がとられます。しみの部分に刺繡で柄を加える、模様を描きたす、箔加工をすることでしみを隠します。

  5 染め替え

    以下のような染め加工があります。

    絵羽模様の柄を糊伏せして、色留袖から黒留袖に地色を替えます。

    薄い色無地から濃い色に染め替えます。元の柄を生かして柄伏せなしで、柄の色を変えず、地色を引き染めで替える加工方法を巻きぼかし加工といいます。

    淡い色無地の色を抜いて、濃い地色に花柄の小紋に染め替えます。

    飛び柄の小紋に加工をして、更紗柄小紋のような雰囲気の違う小紋にします。

    模様も含めて全体に地色をかけることを目引き染といいます。

    染め替えの可能な生地は、綸子、縮緬などの柔らかいもの、後染の紬などです。
 
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きもの文化ノート 本文13-6

きもの文化について自分の参考資料として私見を書いています。本文は順不同に、内容を膨らませながら書いています。参照される方はご了承の上、ご覧ください。なお、無断でのコピーや転載はご遠慮ください。追記・修正箇所は太字・下線にしています。
 
第13章 きものを着る
 第6節 着用時期

    記載の月はあくまで目安です。()内は許容範囲です。
  1 きもの
    紗合わせ (5月中旬以降)、6月、9月

    袷(あわせ) 10月から翌年5月までというのが一般的な考え方です。

    単衣(ひとえ) 6月、9月

    紗(しゃ) 7月、8月

    縮緬 (5月中旬以降)、6月、(7月、8月)、9月、(10月上旬)

    麻 (6月下旬以降)、7月、8月

  4 帯揚

    絽 (5月中旬以降)、6月、7月、8月、9月

    紗 (6月上旬以降)、7月、8月、(9月下旬)

    縮緬 10月~5月

  5 帯

    紗献上 (6月下旬以降)、7月、8月

    羅 (6月下旬以降)、7月、8月

    麻 (6月下旬以降)、7月、8月

  6 その他

    レース組みの帯締め 夏

    観世組の帯締め (5月中旬以降)、6月、9月、(10月上旬)

    三分紐 通年

    ゆるぎ組の帯締め 7月、8月以外

 
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