機の音 はたのね

きものに関連する様々なことを書き残すブログです。

きもの文化ノート 本文2-10

きもの文化について自分の参考資料として私見を書いています。本文は順不同に、内容を膨らませながら書いています。参照される方はご了承の上、ご覧ください。なお、無断でのコピーや転載はご遠慮ください。追記・修正箇所は太字・下線にしています。
 
第2章 染めのきもの
 第10節 道具

  1 友禅の道具

    色糊 染料と糊を混ぜた糊のことです。主に型友禅や小紋染めなど、型紙を使う染色に用いられます。模様の部分に用いる場合は写し糊、地色染に用いる場合はしごき糊とも呼びます。

    丸刷毛 摺り友禅やぼかし染めで使用されます。丸い形状から丸刷毛と呼ばれます。

  2 絞りの道具

    絞り台 専用の針を設置して生地を引っ掛けて生地を折り糸で巻いていきます。

  3 その他
    伊勢型紙 伊勢型は、美濃和紙を三枚重ねて柿渋で貼り合わせ、錐などで細かな模様を彫ったものです。型紙で細い縞を彫るような場合、彫り残す部分が少なくて不安定になるため、型紙の補強が行われます。和紙の間に絹糸を入れて補強することを糸入れ、網状のものを型紙に張ることを紗張りといいます。複雑で細かな柄文様になると、2枚の型に彫り分け、1枚目(主型)(型の急所を彫った型)の型付けに2枚目(消型)(釣りを消す型)の型付けを重ねると柄の全貌が再現される型彫り技法(追掛け型)があります。伊勢型紙は、江戸小紋長板中型、型友禅などの染色工程で用いられます。
 
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