機の音 はたのね

きものに関連する様々なことを書き残すブログです。

きもの文化ノート 本文2-3

きもの文化について自分の参考資料として私見を書いています。本文は順不同に、内容を膨らませながら書いています。参照される方はご了承の上、ご覧ください。なお、無断でのコピーや転載はご遠慮ください。追記・修正箇所は太字・下線にしています。
 
第2章 染めのきもの
 第3節 藍染
  1 特徴

    生葉染と建染の2種類があります。開花すると色素が減少するので、開花前に刈り取り、生葉染には葉の部分のみを細かく刻み冷水に入れ約15分手でもんで色素を抽出します。この時、酢を加えると色素の抽出が促され分解を止める働きもあります。

    建染は、藍の葉を乾燥させた後、蔵に入れて筵をかぶせ、水をかけながら上下に撹拌し、約3か月間発酵させて再び乾燥させ、土塊状の蒅を作ります。この後、甕に入れて灰汁を加えてかき混ぜれば、10日程度で表面に藍の花ができ、藍が建った状態となります。

  2 阿波藍染
    藍の葉を発酵させた「蒅」(すくも)を使って染めます。蒅は藍の葉を積み上げて上に筵をかぶせて、水をかけて発酵させます。3ヶ月ほどかけて堆肥のようにして保存します。蓼藍(たであい)の産地は徳島県が有名ですが、滋賀県野洲兵庫県の西脇でも作られています。

    蒅を甕に入れて木灰の灰汁(あく)で満たしよく混ぜます。ふすまや日本酒など発酵を促進する栄養剤を加えることもあります。20度前後の温度を保つと酵素が染液に入りバクテリアの繁殖を促し、七日から十日で染液の泡立った層「藍の花」が藍がめの表面に生じます。これを「藍が建つ」といいます。

    藍甕に糸や布を浸け染め、引き上げて空気に触れると黒色から青く発色します。繰り返し染めることで色を重ねていきます。

    染められた色は濃淡によって、伝統的な色名がついています。ごく淡い色は甕覗(かめのぞき)、水色は浅葱や空色、濃いめの色は縹(はなだ)や藍や納戸などです。

  3 栗駒正藍染

    奈良時代に行われていた自然の染色方法です。

  
訪問頂きありがとうございます。この記事がお役に立てれば幸いです。