機の音 はたのね

きものに関連する様々なことを書き残すブログです。

きもの文化ノート 本文3-8

きもの文化について自分の参考資料として私見を書いています。本文は順不同に、内容を膨らませながら書いています。参照される方はご了承の上、ご覧ください。なお、無断でのコピーや転載はご遠慮ください。追記・修正箇所は太字・下線にしています。

 
第3章 織りのきもの
 第8節 道具
  1 機織り機
    織機 織機は、送り出し・開口・緯入れ・筬打ち・巻き取りの5つの要素から構成されます。開口は、経糸を組織、紋様などにより上下のグループに分けて、緯糸を通す杼口を作ります。緯入は開口によってできた杼口に緯糸を通します。筬打は杼口に通された緯糸を筬で織り前へ打ち込みます。

    地機(じばた) 織り手の腰に経糸(たていと)を張り、座った状態で織ります。

    ジャカード 紋紙を使って模様を織る装置です。フランス人ジョゼフ・マリア・ジャックワールが考案したことが名前の由来です。西陣で錦織や唐織に使用しています。

    空引機(そらびきばた) 一人が機械の上に乗って、綜絖を操作しながら上と下で二人がかりで織ります。ジャカード機が取り入れられる以前まで使用されていました。

    高機 手織り機として多くつかわれています。「綜絖」「千切」「筬」などの装置で成り立っています。

    ドビー機 一本の踏木で何枚でも紋板を送ることにより、綜絖を上下運動させることのできる機織り機。俗に「軽便」とも呼ばれます。

    アットゥシカラペ 日本に現存する地機の中でも、最も古い形の腰機です。北海道のアイヌ民族が、樹木の樹皮から採った糸を織る際に使用します。経糸の端を棒杭に結び付け、もう一方を腰に括りつけて織ります。

    綴れ機(つづればた) 綴れ織を織る織機です。

  2 織り機の道具

    綜絖(そうこう) 織物を織るとき、織機のうちで経糸を上げ下げする装置です。

    杼(ひ) 経糸の間に緯糸を通します。

    大杼(おおひ) 結城紬で地機で織る際に、経糸の間に緯糸を通すために使われる、刀型で大きな形の道具です。

    筬(おさ) 櫛歯状の機織道具です。筬打ちは緯糸を織り口に打ち付ける動作で。機の筬打ちは経糸を一定間隔に揃える役割があります。

    千巻(ちまき) 織られた織物を巻き取るもの。

    千切(ちきり) 整経された経糸を巻きつけたもの。

    踏み木 綜絖枠と繋いで足で上げ下げを操作します。繋ぎ方を変えると柄を変えることができます。

 
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