機の音 はたのね

きものに関連する様々なことを書き残すブログです。

きもの文化ノート 本文7-3

きもの文化について自分の参考資料として私見を書いています。本文は順不同に、内容を膨らませながら書いています。参照される方はご了承の上、ご覧ください。なお、無断でのコピーや転載はご遠慮ください。追記・修正箇所は太字・下線にしています。

 
第7章 歴史
 第3節 奈良時代

  1 政治経済

    衣服令 719年に元正天皇が発令し、衣服の右衿を先に合わせる現在の右前の着方「右衽着装法(うじんちゃくそうほう)」が用いられるようになりました。

  2 文化・美術

    正倉院 正倉院が建立されました。正倉院文様として、鳥襷文、宝相華文、連円珠文などがあります。紬の原型の絁(あしぎぬ)が朝廷に献上され、正倉院に収蔵されました。

    男児が大人になったことを表す元服の儀式が始まりました。

  3 着物
    着装 貴族は中国の風俗を取り入れ、衣服も中国風のものを着用しました。大きな袖口を持った、ゆったりとした中国服は、後の「大袖」の元となり、身分の高い者は非活動的な衣服を着る、という考え方を生みました。

    技法 唐文化と共に「天平の三纈」が輸入されました。
       「纐纈(こうけち)」は糸で布を括ったり、縫ったりして防染し、染めるものです。

                         「夾纈(きょうけち)」は2枚の版木で布を挟み、強く締めて防染し、染めるものです。

                        「臈纈(ろうけち)」はロウを溶かしたものを布に塗って防染し、染めるものです。

    小物 組紐の技術は中国や朝鮮から伝わり、経巻の緒(お)や僧侶の袈裟の紐、武士の刀の提げ緒などに用いられました。

       富裕階級が指の股の分かれていない鹿皮の外履きとして襪(したうず)と呼ばれるものを履いていました。単皮(たんび)とも呼ばれました。これが足袋の起源とされています。

       領巾(ひれ) 女性が正装の時に肩に掛けた、長い帯状の飾り布です。

  
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