機の音 はたのね

きものに関連する様々なことを書き残すブログです。

きもの文化ノート 本文7-6

きもの文化について自分の参考資料として私見を書いています。本文は順不同に、内容を膨らませながら書いています。参照される方はご了承の上、ご覧ください。なお、無断でのコピーや転載はご遠慮ください。追記・修正箇所は太字・下線にしています。
 
第7章 歴史
 第6節 室町時代
   1 政治経済

     南北朝の対立や統一、応仁の乱などが起こります。

   2 文化・美術
     名物裂(めいぶつぎれ) 室町時代以降に海外から流入し、主に茶道で珍重された金襴(きんらん)、緞子(どんす)、錦、間道(かんとう)などの裂を総称して名物裂といいます。名物裂文様には荒磯文、有栖川文などがあります。

     婚礼は嫁入り婚に変わっていきます。

   3 着物

     着装 振袖は身頃と袖との間の縫い付け部分に、振りのある袖をもつきものの総称です。本来、子供が着用するするもので、袖も現在のように長くはありませんでした。

     男性の装束 武家男子は重要な儀式では公家風の大袖を着用し、通常の儀式には重ね着を略して直垂(ひたたれ)と呼ばれる、垂領(たりくび)の形の武家独自の大袖を着用していました。これは絹地で仕立てられ、丈は短く、小袖の上に袴と合わせて着用するものでした。室町後期の下剋上の時代では、婆娑羅等と称して吉祥文様を施した華やかな胴服や小袖を身につけました。

     技法 絞り染、描絵、摺箔、刺繍といった加工方法を使用した辻が花染が現れました。

     小物 足袋の指先が割れた形になりました。
 
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きもの文化ノート 本文5-1

きもの文化について自分の参考資料として私見を書いています。本文は順不同に、内容を膨らませながら書いています。参照される方はご了承の上、ご覧ください。なお、無断でのコピーや転載はご遠慮ください。追記・修正箇所は太字・下線にしています。

 
第5章 白生地
 第1節 産地
  1 丹後縮緬

   白生地の工程

    整経 経糸の長さや本数をそろえる作業です。

    撚糸 壁糸を作る場合はイタリー撚糸機を使用しますが、その際フライヤーと呼ばれる足のついた道具を用います。フライヤーはボビンから解除される糸を揃えることと、適正な張力をかけて撚りをかけるために使用します。撚糸の工程には乾式と湿式があり、湿式の撚糸は八丁撚糸と呼ばれます。古代縮緬などを作るときに使用され、糸に水をかけながら強い撚りをかけます。

    精練 アルカリ溶液でセリシンを除きます。

  2 浜縮緬(長浜縮緬
   柔らかなシボの風合いで、多くが模様のない白生地です。

  3 五泉の駒絽

   新潟県五泉は夏のきものの「絽」の生産量で全国一です。

  4 塩瀬羽二重

   福島県の川俣、群馬、新潟県五泉、福井が主な産地です。羽二重は胴裏にも使用されます。

  5 駒りんず

   丹後、長浜、岐阜、福井、石川が主な産地です。

  6 小千谷の白麻縮

   新潟県小千谷市周辺で生産される麻縮です。

  7 結城の白生地

   通常、紬は糸を染めてから織りますが、染めずに織られた白生地は加工用生地となります。

  
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きもの文化ノート 本文7-5

きもの文化について自分の参考資料として私見を書いています。本文は順不同に、内容を膨らませながら書いています。参照される方はご了承の上、ご覧ください。なお、無断でのコピーや転載はご遠慮ください。追記・修正箇所は太字・下線にしています。
 
第7章 歴史
 第5節 鎌倉時代

   1 政治経済

     最初は将軍頼朝による政治が行われ、その後、執権による政治の時代となります。

   2 文化・美術

     地域的にも階層的にも拡大した時代。東大寺などの再建や、運慶、快慶による「金剛力士像」など、特徴的な彫刻が多数みられる時代です。

   3 着物
     小袖(こそで) 武家階級では、私的な場で小袖を着用しました。武家の男女が用いて表着化した小袖は次第に絞り染や摺り絵、描き絵の模様染めが施されます。上に胴服や打掛を着たため、主に覗いて見える肩や前裾に模様を施し模様小袖が完成していきます。

 
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太田記念美術館 和装男子

 太田記念美術館は東京都渋谷区にある、浮世絵を中心とした美術館です。私は地下鉄明治神宮前駅から歩きました。徒歩で1、2分の場所です。企画展の「和装男子」を観たいと思い訪れました。

 

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太田記念美術館入口

 

 展示室は3部屋でコンパクトです。展示作品数も70点程だったと思います。

 

 作品の解説が丁寧で、参考になりました。役者絵であれば、どの芝居、役者名、役名、衣装の特徴など細やかに説明されていました。

 

 浮世絵に描かれた江戸時代の男子は、役者が多いのですが女形でも、そうでなくても美しく衣装も凝っていました。市松模様など、今でも一般的に使われる模様の原点が江戸時代の歌舞伎役者というものもあります。

 

 浮世絵以外に肉筆画もあり、訪ねて良かったと思います。

 

 企画展の会期は1月28日までです。リモート展示もあるようです。興味のある方は太田記念美術館のホームページをご覧ください。

きもの文化ノート 本文2-9

きもの文化について自分の参考資料として私見を書いています。本文は順不同に、内容を膨らませながら書いています。参照される方はご了承の上、ご覧ください。なお、無断でのコピーや転載はご遠慮ください。追記・修正箇所は太字・下線にしています。
 
第2章 染めのきもの
 第9節 刺繍・金彩
  1 刺繍
   駒繍(こまぬい) 金糸や銀糸を模様の上に乗せ、別糸で縫いとじて模様を表現します。

  2 金彩

   金箔や銀箔を使用して模様をつけます。

  
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染織探訪日記 シルク博物館

 シルク博物館は神奈川県横浜市にあります。私は横浜駅からみなとみらい線に乗り、日本大通り駅から歩きました。徒歩で約3分の場所です。博物館はシルクセンターの2階にあります。

 

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入口

 訪れた日は平日の昼間で、他には親子連れ一組がありました。展示は2階と3階に分かれていて、2階には蚕の成長から繭を作り、糸を取り出し、染色して機を織るところまで詳しく説明されています。

 

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染めのいろいろ

 3階には時代に沿った衣裳が紹介されています。

 

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打掛 江戸後期

 また、人間国宝の田島比呂子の寄贈資料もありました。イベントホールでは、子ども達の蚕観察記録が「たのしいかいこの発表会」として展示されていました。

 

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たのしいかいこの発表会

 出口近くには繭を使ったクリスマス飾りがありました。

 

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繭を使ったクリスマスデコレーション

 

展示替えはあまりされてないようですが、きもの入門にはとても良い博物館です。

きもの文化ノート 本文9-5

きもの文化を体系的にまとめられた資料が見当たらないので、自分の参考資料として私見を書いています。本文は順不同に、内容を膨らませながら書いています。参照される方はご了承の上、ご覧ください。なお、無断でのコピーや転載はご遠慮ください。
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第9章 悉皆
 第5節 直し

  1 裄直し

    裄を長くしたいときには、袖幅が余分に縫い込まれていたら出し、縫込みが足りなければ袖に別布を足します。

  2 身丈直し

    身丈を長くしたいときには、内揚げがあれば出して伸ばし、内揚げが足りなければ帯下に当たる、おはしょりの内側に別布を足します。

  3 身幅直し

    身幅を広くしたい場合、余分に縫い込まれていたら出します。
  6 仕立て
    きものの形に裁った布や、解いたきものを、もとの一反の反物のように縫い合わせることを端縫い(はぬい)といいます。
 
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